寂しい季節

ペナントレースもあとわずか、
セリーグはいつ優勝が決まるのかという段階にきたけれど、
引退、戦力外通告の話題もちらほら。
そろそろかなと思ってはいたものの、いちばん気になったのは小林宏
野球にハマった理由のひとつでもある、95年の日本シリーズでの
「オマリーへの14球」で一躍有名になったピッチャーです。


球場で数え切れないほど試合を観たけど、
このシーンは今でも鮮明に記憶が残っているうちの一つ。
あの頃はまだ野球がよくわかってなくて、
ただただ懸命にブルーウェーブを応援していた。
初戦からスワローズにこてんぱんにやられていて、
応援しつつもオマリー対小林、あーもうダメだーって雰囲気が
周りのブルーウェーブファンにも表れていた。
が、真っ向勝負で球を投げる彼の姿に引き込まれ、
球場全体も1球1球に歓声とため息をあげ、
あの数分間はなんともいえない異様な雰囲気だった。
大ファウルは絶対ホームランだと思い青ざめ、
球がピッチャーの手を離れると息をするのも忘れるような感じ。
ついに空振り三振となった時、ようやくここが球場であることに
気付いたかのように集中して見ていた。


このあと一気に人気選手となった彼、
笑顔がカワイイということでウチの母親もファンになったこともあり、
活躍を願っていたのだけど結局「14球の小林」を超えることができなかった。
怪我のせいもあっただろうけど、
いつまでも「14球」がついて離れない葛藤もあったんじゃないかと思う。
勝手な想像だけど。
現役続行目指すのか、引退するのかまだわからないけれど、
これからの人生も密かに応援してます。